2018/6/26

羊と鋼の森

先週の水曜日。
 
レディースデーを利用して、
久しぶりに映画を観に行きました。
 
 
私はもともと、
映画は、
ひとりで観に行くのが好きで。
 
ひとりでも全然平気で、
映画館に行きます。笑
 
 
今回観た映画は、
羊と鋼の森。
 
調律師さんの物語です。
 
 
 
 
 
原作ももちろん、
買って読んでいたので、
ストーリーは知っていましたが。
 
 
やはり、
映像の力ってありますよね。
 
何度か、
気付いたときにはもう、
涙がこぼれていました。
 
 
いやー泣けた!
 
あんまり内容を書くと
ネタバレになってしまうので
書きませんが。
 
 
ピアノという
同じ楽器を選んでしまった
姉妹ならではの、
お互いの気持ちが
わかりすぎるからこその
心の葛藤とか。
 
 
本気で、
ピアニストを目指す
と決めてからの、
音の変化とか。
 
心の中は、
絶対に演奏に、
音に現れるから。
 
 
ピアニストの道を諦めて、
調律師になった
男性調律師さんの話とか。
 
諦めるまでに、
4年を要したって聞くと、
その4年間の苦悩、苦しみが
手に取るようにわかって
また泣ける。
 
 
主人公は、
「森で生まれて、
森に育ててもらった」
という男の子。
 
ピアノの音から思い浮かぶ
森の風景が、
ものすごく透明感に溢れていたり、
パーっと明るかったり、
はたまた曇っていたり。
 
そのイメージによって、
音を作っていく。
 
 
ああ、我が家の長男も、
本当はもっと、
大自然の中に連れて行ってあげないと
いけないなあと思いました。
 
 
ついつい、
日々の練習を重視しすぎて、
どこにも行かない毎日を
過ごしてしまうけれど。
 
頭に思い浮かぶイメージって
大事だなあと。
 
 
そういう意味では、
先月末、
学校の旅行で、
伊豆大島に行けたことは、
彼の音楽にもきっと
大きなプラスになったはず。
 
 
それは、
長男が帰ってきてから
学校で作った短歌にも
よく現れています。
 
 
大島は
自然豊かな
場所なのだ
いつも聴こえる
音楽の音
 
 
 
 
(長男撮影の三原山)
 
 
大島で過ごした3日間は、
鳥の鳴き声や風の音、
海の音や雨の音、
自然の音で溢れていたそうです。
 
 
我が家は結果的に、
長男はヴァイオリン、
次男はピアノ、
とそれぞれ
違う楽器を選びました。
 
 
同じ楽器だからこそ、
分かり合える部分もあるけれど、
だんだん大きくなるにつれて
うまくいかなくなってくることも。
(プロを目指す場合の話ね)
 
大概は、
下の子のほうが飲み込みが早くて、
進みが早かったりするから。
 
 
私は、
子どもたちがそれぞれに
好きなものを見つけてくれて、
それが同じものじゃなかったことに
正直、安堵するとともに
大きな嬉しさを感じています。
 
 
特に次男は、
まだ4歳ですが、
4歳なりに毎日、
良い音を出そうと頑張っているのが
伝わってきて。
 
あらためて私は、
次男がピアノを選んでくれたこと、
毎日こんなにも夢中になって
目をキラキラさせながら
ピアノを弾いてくれることが、
こんなにも嬉しいんだって
思いました。
 
 
もちろん、
長男が相変わらず
ヴァイオリンが好きで、
弾いてくれるのも嬉しいのですが。
 
ヴァイオリンは、
私の中にはない楽器なので、
またちょっと浮かび上がってくる
感情が変わるのです。
 
 
いつか二人が大きくなって、
音楽で会話できるようになったら、
そこにはどんな音が生まれて、
風景が広がるのかなって、
それが私の楽しみでもあります。
 
 
ピアノは、
木を材料に作られて、
ちゃんと生きている楽器。
 
演奏者が、
逃げずにまっすぐ向き合えば、
ピアノもきちんと応えてくれます。
 
 
演奏者が
どんな問いかけをするかによって、
出てくる音も変わる。
 
 
最近は、
電子ピアノの子が増えたから、
中には調律師さんという
存在をまったく知らずに
育ってしまう子もいるかもしれない。
 
 
でもね、
本当はピアノという楽器は、
さっきも言ったけれど、
生きているの。
 
スイッチ押したら、
いつでも同じ音が流れる
楽器じゃないの。
 
 
弾く人のその日の気分によって、
楽しい音にもなるし、
悲しい音にもなるし、
寂しい音にもなる。
 
 
美しい音ばかりじゃない。
 
気をつけないと
すぐに汚い音になってしまうし。
 
まっすぐな気持ちで
向き合わないと、
その気持ちの迷いもが
そのまま音になって出てしまう。
 
 
弾く人の気持ちに
寄り添ってくれるのが本来、
ピアノという楽器です。
 
 
映画、
まだ絶賛公開中です。
 
ご興味ある方はぜひぜひ、
映画館へ。
 
 
私も、
今度は長男を連れて、
もう一回観に行きたいな
と思っています。