2018/3/21

米国ギルド・ピアノ検定試験

昨年12月、
同じMT講師仲間であり、
ピアノ教室をされている先生から、
 
ACM
(アメリカのピアノ指導者協会)
の会員になりませんか?
 
とお声がけいただきました。
 
 
その先生は、
ACMの日本支部を
担当していらっしゃって、
いろいろな事務手続きなどを
一手に引き受けてくださっています。
 
 
私がACMの会員になり、
ピアノ指導者として登録されると、
教室の生徒さんが、
ピアノの検定試験を受けられる
ようになると聞いて、
さっそく登録をお願いしました。
 
 
こちらが、
後日いただいたACMの登録証です。
 
 
 
 
ピアノの検定試験と言えば、
日本ではピティナステップや、
ヤマハのグレード試験などが
有名ですね。
 
 
イギリスだったら、
通称 "Grade 8"と呼ばれる
ABRSM(英国王立音楽検定)や、
私も大学時代に受けた
トリニティグレード試験
(Trinity Guildhall Grade Examination)
などがあります。
 
 
ちなみに、
こちらは私が受けた
トリニティ検定の合格証。 
 
久しぶりに箪笥から、
引っ張り出してみました(笑)
 
 
 
 
ATCLという
リサイタルディプロマ。
(音大1年生修了レベル)
 
30分間の
リサイタルプログラムを作り、
プログラムノートも
(曲の背景や歴史、特徴など)
自分で英文で書いて提出します。
 
 
ヨーク大学留学当時、
私がイギリスの
ピアノの検定試験の資格を
何も持っていないと知った
イギリス人のピアノの先生が、
せっかくだから何か資格を、、、
と勧めてくれたのがATCLでした。
 
 
ABRSMは、
Grade 5 Theoryを持っていないと
Grade 8を受けられなくて。
Grade 8がないと、
それ以上のレベルも受けられない。
 
一方、
TrinityのRecital Diplomaは、
Grade 8よりレベルは上で、
事前のRequirementが何もないから
と言われて。
 
 
Leedsまで、
一人で試験を受けに行きました。
懐かしい。
 
 
その時の試験の雰囲気が、
とっても温かくて。
 
日本の音教の試験とは
まったく違って、
随分とリラックスして
弾けたのが嬉しくて、
大きな自信になったのを
よく覚えています。
 
 
そんな自分の経験があったから、
今回も直感で、
誘いに乗ろう!と思いました。
 
 
 米国ギルド・ピアノ検定試験は、
毎年3月に東京で開催されています。
 
 
今年はタイミング的に、
もう締切が過ぎていたのを、
特別に1枠だけくれるというので、
我が家の長男を試しに
受験させました(笑)
 
 
ヴァイオリン専攻で、
ピアノは副科にもかかわらず、
準備期間約2ヶ月。
 
 
ギルド試験の特徴は、
演奏する曲は何曲でも良くて、
すべて自由曲。
 
ただし、
演奏曲すべての調の
スケールとカデンツを
弾かなければならないことです。
 
 
一番最初の導入レベルは、
スケール・カデンツは免除ですが。
 
以降は、
レベルによって、
スケール1〜4オクターブ、
カデンツ片手演奏、両手演奏、
基本形、第一転回形、第二転回形など
Requirementはさまざま。
 
 
長男は、
曲のレベルと、
スケール・カデンツの技術から、
初めてなので、
無理なくチャレンジできるよう、
IAレベル(中級A)を選択しました。
 
 
ヴァイオリンは、
試験慣れしているけれど、
ピアノの試験は初めてで、
当日は会場に着いてからも
やたらと挙動不審に(笑)
 
 
それでも、
審査員の先生の
柔らかな笑顔に安心したようで、
頑張って弾き切って
戻ってきました。
 
 
試験中のコミュニケーションは
英語でしたが、
ちゃんと会話もできたようです。
 
 
審査員の先生からの
リポートカードには、
手書きコメントがこんなにたくさん!
 
 
 
 
Cが良かったところ、
Aは"Needs Attention"、
もう少し頑張りましょう。
 
AがCよりも16個上回ると
不合格。
 
 
長男は無事合格!
 
合格すると、
証書に審査員の先生のサインが
入ります。
 
 
 
 
 
「来年も絶対に受ける!」
 
早くもやる気満々なのが
嬉しいです。
 
 
次回の試験は来年の3月。
生徒さんもぜひ、
一緒に受けましょう!
 
 
試験の部屋には、
受験者と審査員の先生しか
入れませんので、
発表会などと違って、
ギャラリーはいません。
 
大勢の人の前で弾くのは、
あまり気が進まない人でも、
聴いているのは、
審査員の先生だけですから、
安心できますね。
 
1対1で、
じっくりと審査していただけるなんて
なかなかないと思います。
 
 
ACM
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