2017/11/20

ソルフェージュって?

ピアノ教室では、
ピアノのレッスンの中に、
ソルフェージュのレッスンも
組み込んでいます。
 
 
ソルフェージュって、
よく聞くけれど何ですか?
って疑問を持っている人も
いるかもしれませんね。
 
 
ソルフェージュは、
楽譜を読み込むための勉強です。
 
 
ピアノでも、
ヴァイオリンでも、
フルートでも。
 
何か楽器を演奏するためには、
楽譜を読んで、
作曲家の意図したことを
きちんと読み取り、
理解できる力が必要です。
 
 
初歩は、
もちろん譜読み。
 
音符の読み方から始まり、
リズム、拍感、フレーズ感。
(リズム叩き)
 
音楽は歌だから、
綺麗な音程で表情豊かに、
音楽的に歌う練習も大事。
(視唱)
 
それに、
聴こえてきた音を聴き取って、
楽譜に書く訓練。
(聴音)
 
音楽の決まりごとも
学びます。
(楽典)
 
加えて、
必要であれば、
初見でしょうか。
(その場で楽譜を見て、
演奏したり、歌ったりすること)
 
 
ソルフェージュを学ぶと、
音を出さなくても、
楽譜を見ただけで、
頭の中で音楽を鳴らせるように
なります。
 
 
実際、
ピアノやヴァイオリンなどの
実技のレッスンでは、
必要な演奏テクニックの習得や
音楽表現の勉強だけで
レッスン時間はいっぱいいっぱい。
 
簡単なことはやれるけれど、
ソルフェージュの深い勉強までは
先生たちも手が回らない
というのが現実のようです。
 
 
私の教室では最初から、
ピアノを弾くことだけでなく、
子どもたちのレベルに合わせて、
かなりの時間をソルフェージュに
割いています。
 
 
聴音までやっている子は
まだいませんが。
 
譜読み(歌)、リズムの訓練、
楽典の基礎、音符を書くこと
などなど。
 
 
1時間のレッスンだったら、
20分くらい。
 
45分のレッスンだったら、
15分弱。
 
30分のレッスンでも、
10分弱は、
ソルフェージュに費やしています。
 
 
ソルフェージュは、
やっておいて絶対に損はありません。
 
実技とソルフェージュ、
両輪で支えられて初めて、
豊かな音楽性が育ちます。
 
 
さらに教室では、
ピアノは他で習っているけれど、
ソルフェージュだけ習いたい
という人のために、
ソルフェージュのみのレッスンも
実施しています。
 
 
現在は、
中学生の女の子がひとり、
ソルフェージュのみのレッスンに
来てくれていて。
 
音楽の基礎を一から、
一緒に学んでいます。
 
 
本当に彼女は、
私がびっくりするくらい、
「え、これも知らないの? 
あれも知らないの?」って
知らないことが多すぎて。
 
 
でも、
ピアノで弾いている曲を聞くと、
結構レベルの高い曲を
弾いているので。
 
「今までどうやって、
弾いてきたのかしら?」
とちょっと首を傾げたくなります。
 
 
が、
逆に言えば、
今彼女はまさにスポンジのごとく
知識をものすごく吸収しています。
 
毎回、
レッスンに来るたび、
新しいことを知るのが楽しいし、
おもしろい!って。
 
嬉しいですね。
 
 
そして、
素直な彼女は、
教えたことに素直に疑問を持ち、
素直に真っ直ぐな質問を
ぶつけてきます。
 
 
この間も、
「4/4拍子は楽譜に、
Cって書いてあることが多いよ」
っていう話をしたら。
 
「先生、どうして
Cって書くんですか?」
 
 !
 
私の生徒さんで、
ここでどうしてCなの?って
返してきた子は初めてです。 
 
もちろん、
諸々資料を取り出して、
説明しましたよ。
 
 
 
 
留学中に勉強した音楽史の本、
久しぶりに開きました(笑)
 
私の場合、
英語で勉強したことは、
英語で思い出したほうが早くて。
 
 
キリスト教の、
三位一体の考え方の根深い西洋では、
Triple(3拍子)がperfect(完全)。
 
Duple(2拍子/4拍子)は、
imperfect(不完全)
という捉え方をしていたのですね。
 
 
perfectの3拍子を○で表し、
imperfectの2拍子/4拍子を、
「欠けた円○」という意味で、
Cで表しました。
 
 
アルファベットのC
ではないのです!
 
あくまでも、
perfectの円○が欠けたもの。
 
おもしろいですよね。
 
 
ピティナのHPにも、
詳しい説明が載っています。
 
 
Music Togetherの
講師のトレーニングでも、
Tripleは必ず円を描くと習いますが。
 
その根拠は、
ここから来ているのかもしれません。
 
 
ついでに、
「昔の楽譜はこんなのだったよ」
って中世ルネッサンス時代のものを
見せてあげたら。
 
「わー!絵みたい!綺麗!」
って感動してくれました。
 
 
 
 
これからも一緒に、
新しい知識が増えるたびに
感動できるような学びを
していけたらなと思っています。